母子支援施設 支援者会議

母子寮をご存知ですか?法務、経済、医療的事由に基づく困難な環境にて母子の生活と命を守るための集合住宅です。日々の生活を脅かさられる人を短期で擁護する『シェルター』とは異なり、中期的に生活する環境のもと社会的自立を目指す大きな『家』です。


精神科医となり虐待児の擁護に関わってきました。主担当医や通報者であっても母子や児童の行方は分かりません。情報は徹底に統制され医療者として不完全燃焼なままに終わり、より良い支援はなかったのか常に疑問に感じておりました。あの子は今元気なのだろうか?という世界なのです


母子支援支援、通称『母子寮』から診察の依頼を受け、治療を続けてきましたが、症状に対応する私自身の非力さのみを実感する恥ずかしい限りでした。私が治療に関わっても母子寮から外の世界に出ていけるとは到底思えなかったのですそして母子寮に継続して滞在することは出来ませんたくさんの問題を解決するには時間が足りません実務的に未来がある母子の為にできることはないかと考えて、細い糸の支援を結んでロープのような切れない綱に変えたい。地域医療、就労、教育に関わる支援者にお声掛けさせていただき支援者会議を開催しました。参加者は開業して知り合った汗をかいて仕事をされていらっしゃる方々です


•ハートフル川崎病院

•河合クリニック

・中原こころのクリニック

•訪問看護ステーションデライト

•訪問看護ステーションあいず

•NPO法人若者就労支援ブリュッケ

•就労移行支援ウェルビー溝の口センター(敬称略 順不同)


施設長から施設の担う社会的役割、過不足点を登壇して説明していただきそれぞれの事業所がセグメントで支援出来そうなことを話し合う熱く温かい会議となりました。この日はGWの狭間の5月2日であり参加希望がある行政の上流、下流担当者や公的病院連携室は不在となりましたが参加希望者が多く当院で行う予定でしたが、急遽会議室を借りて議論を重ねました。競業である河合クリニック様や訪問看護ステーション同士の顔を合わせたのは患者様に医療や福祉・教育のサービスを選ぶところからご自身の意思がのる人生の支援をしたいとの思いからです。町医者が出過ぎた真似をと思われるかもしれませんが、町医者だから地域特性に合わせた多職種連携の重要性を実感しています
連休中のなかご参加いただいた皆様、ご多忙でありお時間を頂き、心より感謝致します。ありがとうございました

武蔵中原駅から徒歩1分の心療内科 “中原こころのクリニック”

「失われた自分らしさ」を取り戻し、心身ともに健康な姿をめざしませんか?

訪問診療/往診/JR南武線武蔵中原よりアクセス良好/当日予約受付/固定医師によるかかりつけ制/自立支援医療・生活保護認定機関/武蔵新城/武蔵小杉/日吉/新丸子/溝の口/溝ノ口/高津/川崎市/中原区/認知症/ひきこもり/うつ病/不眠症/発達障害/不登校/精神科/心療内科/精神科訪問診療/精神科専門医/認知症サポート医

GW期間中における休診日のお知らせ

当院における休診日は例年通り旗日通りとなります

5/3(水曜)・5/4(木曜)~5/5(金曜)までが休診日です

ご迷惑をお掛けしますがご理解のほどよろしくお願い致します

中原こころのクリニック

四ノ宮 拝

武蔵中原駅から徒歩1分の心療内科 “中原こころのクリニック”

「失われた自分らしさ」を取り戻し、心身ともに健康な姿をめざしませんか?訪問診療/往診/JR南武線武蔵中原よりアクセス良好/当日予約受付/固定医師によるかかりつけ制/自立支援医療・生活保護認定機関/武蔵新城/武蔵小杉/溝の口/溝ノ口/高津/川崎市/中原区/認知症/ひきこもり/うつ病/不眠症/発達障害/不登校/精神科/心療内科/精神科訪問診療

基礎疾患罹患における認知症との関連について

年齢を重ねるにつれ私たちは体重も増加しやすく、昨今の巣ごもり状態から生活習慣病になりやすい傾向にあります。限られた時間や動きたくても動けない環境及び精神状態からストレス解消目的で食事を多くとってしまうこともあることでしょう

糖尿病とは糖尿病とは、血糖値(血液中に含まれるブドウ糖)が慢性的に高くなる病気のことです。私たちは食事をすると血糖値が上がります。そして、血糖値の上昇が感知されると膵臓から“インスリン”と呼ばれるホルモンが分泌され、肝臓や筋肉ではブドウ糖を“グリコーゲン”と呼ばれるエネルギー源に換え、脂肪組織では“脂肪”として、蓄える仕組みが作動します。この仕組みが備わっているため、私たちの血糖値は飲食しても一定に保たれているのです。一方、糖尿病ではインスリンの分泌量が減少したり、インスリンのはたらきが弱くなったりするため、血糖値が高い状態が続くようになります。この状態が長期間に及ぶと全身の血管に障害が起こるようになり、重症化すると失明・腎不全・足の切断などQOL(生活の質)を大きく低減させるような合併症や心筋梗塞や脳梗塞などの病気を引き起こすことがあります。日本では1,000万人ほどが糖尿病に罹患していると推定されており、注意すべき病気とのことです1)

 脂質異常症とは、血液中の脂肪分(コレステロールや中性脂肪)が多すぎる、あるいは少なすぎる状態をいいます。従来は高脂血症と呼ばれていた病態も脂質異常症の一部に含まれます(高脂血症という用語は病態を正しく表していないとして、2007年に日本動脈硬化学会が診断名を「脂質異常症」に改訂しました)。

血液中の中性脂肪やLDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)が基準値よりも高すぎても、逆にHDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)の値が低すぎても、動脈硬化を引き起こすリスク因子になります。このため、脂質異常症は、心筋梗塞しんきんこうそくや脳梗塞など、動脈硬化によって発症する可能性のある血管系の病気の引きがねnになると考えられています2)

どちらの疾患も血管の内皮細胞を傷つけて脆弱(脆く)させるまたは、血流不全を引き起こす全身疾患であり疾患の数値が迅速に命に関わるというよりは病気の状態が続くと重大な疾患にかかる可能性が高くなり、血液内の脂質や糖質のバランスを改善させることが内科的な予防医学におけるアプローチではないでしょうか。また高血圧も動脈硬化(血管の弾力性がなくなり)血流が悪くなって血管が損傷したり、通貨障害を引き起こします。

では、これらの生活習慣病は「認知症」とどの程度関わりを持つのでしょう

一緒に論文のサマリーを見てみましょう

Midlife lipid and glucose levels are associated with Alzheimer’s disease3 ).

中高年期の生活習慣病(糖尿病と脂質異常症)における認知症発症との関連

INTRODUCTION : It is unknown whether vascular and metabolic diseases assessed in early adulthood are associated with Alzheimer’s disease (AD) later in life.

はじめに :早期成人期に評価された血管疾患および代謝疾患が、人生の後半でアルツハイマー病(AD)と関連しているかどうかは不明である

METHODS : Association of AD with lipid fractions, glucose, blood pressure, body mass index (BMI), and smoking obtained prospectively from 4932 Framingham Heart Study (FHS) participants across nine quadrennial examinations was evaluated using Cox proportional hazard and Kaplan-Meier models. Age-, sex-, and education-adjusted models were tested for each factor measured at each exam and within three adult age groups (early = 35-50, middle = 51-60, and late = 61-70)

方法:9つの4年ごとの検査にわたって4932人のフラミンガム心臓研究(FHS)参加者から前向きに得られた脂質画分、グルコース、血圧、ボディマス指数(BMI)、および喫煙とのADの関連を、Cox比例ハザードおよびKaplan-Meierモデルを用いて評価した。年齢、性別、および教育調整モデルは、各試験で測定された各因子について、および3つの成人年齢層(早期= 35〜50、中期= 51〜60、および後期= 61〜70)内で試験された

RESULTS : A 15 mg/dL increase in high density lipoprotein (HDL) cholesterol was associated with decreased AD risk during early (15.4%, P = 0.041) and middle (17.9%, P = 0.014) adulthood. A 15 mg/dL increase in glucose measured during middle adulthood was associated with 14.5% increased AD risk (P = 0.00029). These findings remained significant after adjusting for treatment.

結果 : 高密度リポタンパク質(HDL)コレステロールの15mg/dLの増加は,成人期の早期(15.4%,P = 0.041)および中期(17.9%,P = 0.014)のADリスクの低下と関連していた.中期成人期に測定されたグルコースの15mg/dL増加は、ADリスクの14.5%増加と関連していた(P = 0.00029)。これらの知見は、治療のために調整した後も有意なままであった。

DISCUSSION : Our findings suggest that careful management of cholesterol and glucose beginning in early adulthood can lower AD risk.

考察 我々の知見は、成人期初期からコレステロールとグルコースを注意深く管理することで、ADリスクを下げることができることを示唆している。ここで大事なことは高齢者のみに関わらず成人層であっても成人病が認知症発症リスクに影響があるとされたことです

病気も仕事も学校も家庭も、人間関係も予防・準備が大切ですよねクリニックでは準備を行いたいが動けない方が以前と比較し生きやすいと思ってもらえるような医療提供を考えております

  1. 稲垣暢也;Medical Noteより抜粋
  2. 古屋大祐:Medical Noteより抜粋
  3. Xiaoling Zhang et al; Alzheimer’s & dementia : the journal of the Alzheimer’s Association. 2022 Mar 23; doi: 10.1002/alz.12641

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「ヘルプマークを広めよう!ぬりえワークショップ参加」報告

2月5日、横浜市7artscafeにてNPO法人PSSピュアスマイルスタジオ(がん患者と家族の人権を擁護する団体)の下澤代表からお招きを受けて、「がんと就労」についてお話をさせていただきました。当日はスライドの不手際があり(失礼いたしました)。癌治療における、精神科医師のリエゾンとしての役割。癌拠点病院と外病院での連携や治療構造、ならびにがん治療に伴う二次性障害についてお話させていただきました

日曜日でしたので、家族で参加し、社労士や行政書士、就労移行支援事業所管理者支援者と当事者が集まり私のセクションは医療と福祉の橋渡しではありますが、社会的法制度の活用など孤立化しやすい患者様には心強い援助者が世の中にはたくさんいると思っていただけるような温かい雰囲気に包まれた会でした。

私個人としては昨年の講義はクリニックの運営のためにひとつもお応えできない状態にありましたが、こうしたボランティアワークスを行っていくことは自分自身の心の弾力性を維持する大切な場でありますので、時間をみながら勉強会などへの参加や引きこもり支援など依頼にお応えできるくらいの仕事の準備と精度を高めていきたいと改めて思った次第です。貴重な場をありがとうございました

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日本と世界の疾患別 死因統計の検討

私たちが思い浮かぶ怖い病気といえば「悪性腫瘍(癌)」「心疾患(心筋梗塞・不安定狭心症等)」「脳血管疾患(脳梗塞・脳出血等)」を怖い病気=死に直結する病気と考えますよね

私は自分の両親が好きであり、父親が食道憩室を持病で持っておりました。憩室とは消化管の一部が内側にせり出たものがポリープ、外側にせり出たものが憩室

良性な腫瘍ともいえます。大腸の場合は10㎜を超える良性な腫瘍は癌化する可能性もあるために大腸カメラで事前に摘出し癌を予防できる時代となりました。

父親が近くに太い血管が走っており憩室の摘出が難しく何かを機会に敗れたら即死すると幼稚園児の時に言われ絶望的となった覚えがあります。それから35年経ちますが父は皮膚科の医師として毎日100人の患者様を診させていただいています。心配した35年はあっという間に過ぎました。では私たちはいったいどんな病気で命が危機にさらされるのでしょう。

【日本人の死因(2019年)】1)

1位 悪性新生物(腫瘍) 27.3%

2位 心疾患(高血圧性を除く) 15.0%

3位 老衰 8.8%

4位 脳血管疾患 7.7%

5位 肺炎 6.9%

6位 誤嚥性肺炎 2.9%

7位 不慮の事故 2.9%

8位 腎不全 1.9%

9位 血管性及び詳細不明の認知症 1.5%

10位 アルツハイマー病 1.5%

「老衰」の定義は確固たるものがありません

加齢性の病変や衰えと死は本来別に考えるものでもあるでしょう

そのため死亡診断書を作成する際には「老衰状態」でお亡くなりになった患者様は乏尿(1日の尿量が400mL以下。ちなみに無尿は1日の尿量が100mL以下であり全くでないわけではありません)や心機能が低下しているため多臓器不全と記載させていただくことがあります。生きた証として適切な病名をつけることも最期まで生き抜いたご本人さまに向けた尊厳の尊重として医師の大切な仕事ではないでしょうか。

【世界の死因(2019年)】2)

1位 虚血性心疾患

2位 脳卒中

3位 慢性閉塞性肺疾患(COPD)

4位 下気道感染症

5位 新生児固有の状態

6位 気管・気管支・肺癌

7位 アルツハイマー病を含む認知症

8位 下痢性疾患

9位 糖尿病

10位 腎臓病

世界の死因では劣悪な環境における若年層における下痢や下気道感染症(主たるものは肺炎)日本にはほとんどの方が助かる疾患で乳児や幼児がなくなる一方でこのような後進国を含めたパラメータにも関わらず認知症を死因とする順位が日本より高いことになります。

日本に認知症は病棟での治療経験がある医師がみるべきでしょう。認知症の種別や合併疾患や基礎疾患との関連性を考慮すると治療の見極めは非常に難しい疾患でもあります。総合病院においては病棟で他科から依頼を受け治療を行うリエゾンもしくは主担当医としてみる精神科・神経内科・脳外科医がみる疾患でしょう。一方で訪問診療をすると施設では内科の先生が担当している場合が多くで処方薬についても、環境調整も病棟での治療経験がないため難しい現状があります。非常勤勤務をしているハートフル川崎病院には誤った治療の挙句入院に至るケースも多く、現代の放置されている社会的な問題と捉えてもいいのではないでしょうか私の指導医の言葉で「餅は餅屋」という言葉ありました。内科の知識があっても分かったうえでコンサルトをかけようと指導されました。一方で認知症の治療は治療経験がない先生が薬のみ処方し、医療における地域包括ケアシステムの理解が乏しい状況にあります。医療と福祉が伴わなければ治療は奏功しません。もしご覧の方が、在宅医療を受けられるのであれば、外来を選ぶときと同じように主担当医がどの専門医であるのか確認したうえで相談しながら治療を受けられることをお勧めします。このような状況を踏まえて当院では認知症の予防と治療を12年の経験と最新の論文をもとにした知見と社会的環境整備から尽力していきます

認知症を予防したいという方もどうぞお気軽にお声掛けください.世界的には死因に数えられる怖い疾患でありますが、一方で適切な治療のもと進行の予防できる病気になりつつあります

1)厚生労働省「人口動態統計月報年計(概数)の概況」(令和元年2019)

2)世界保健機構 2020死因統計より抜粋

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臨時休暇のお知らせ

2023年1月20日(金曜日)は四ノ宮が精神保健指定医更新の講習会参加の為、クリニックは終日お休みとなります。ご迷惑をお掛けしますが、ご理解の程どうぞよろしくお願い申し上げます。

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冬季休暇のお知らせ

今年の師走は一段と冷え込むようです。

皆さまにとっての1年はいかがでしたでしょうか

近年は日本海気候と太平洋側での気候が随分と異なり、異常気象が毎年のように各地で発生し被災者の方もいらっしゃいます。遷延するコロナ禍ともそろそろ私たちの自分の時間や居場所を取り返す1年となりますようお祈り申し上げます

当院の年末年始のお休みをいただく期間としましては令和4年12月30日(金曜)から翌5年1月3日(火曜)までとなります。ご迷惑をお掛けしますが、どうぞよろしくお願い致します。この間、クリニックで私個人が作業する時間は電話を開けますが不定期になってしまうことをご容赦ください。また、この間に個人として毎年、年末年始に1日川崎市中精神科救急事業にてお仕事をさせていただいていいます。

地域で生きる医療機関としての役割を少しでもクリニックや基幹病院ハートフル川崎病院での勤務や医師会のお仕事を通してお役に立てれば幸いです

中原こころのクリニック院長   四ノ宮 基

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加齢に伴う性周期と気分変容

年を重ねることは体力や脳の機能不全など私たちにはあまりいいイメージが得難いものです。一方で外来のなかで「人は生きていることそのものに価値がある」とお話をすることがあります。幼少期、青年期から成人・老年期それぞれの時代に合わせた役割が私たちにはありそれを担っていくなかで自分の存在意義はいかなる年齢においても自覚できるというのはあらゆる疾患において同様ではないかと精神療法の中心といってもいいかもしれません。

本日は更年期障害に関わる論文です。

更年期障害とは

「閉経」、卵巣の活動性が次第に消失し、ついに月経が永久に停止した状態をいいます。月経が来ない状態が12か月以上続いた時に、1年前を振り返って閉経としています。日本人の平均閉経年齢は約50歳ですが、個人差が大きく、早い人では40歳台前半、遅い人では50歳台後半に閉経を迎えます。閉経前の5年間と閉経後の5年間とを併せた10年間を「更年期」といいます。更年期に現れるさまざまな症状の中で他の病気に伴わないものを「更年期症状」といい、その中でも症状が重く日常生活に支障を来す状態を「更年期障害」と言います。更年期障害の症状は発汗や抑うつ気分・倦怠感など多岐にわたり婦人科のみならず精神科にて治療させていだくこともあります。うつ状態が強くうつ病を併存している患者様も多くいらっしゃいます。また、LOH症候群という男性更年期障害についても私たち精神科医が鑑別を要する疾患でもあります。一方で加齢性に男性ホルモンが減少し、病態としては抑うつ状態、筋力低下、性機能障害、骨粗鬆症など症状は多岐にわたり診断をつけることが難しい疾患でもあります。では、エストロゲン、プロゲステロンではなくテストステロンと気分変容についてはいまどのような関連があるとされるのでしょう

閉経後の女性におけるテストステロンとうつ病との関連:観察研究の系統的レビュー1)

[OBJECTIVE]The contribution of testosterone to depression in older women is uncertain. This review was conducted to investigate the association between endogenous testosterone blood concentrations and depression in postmenopausal women.

[目的]年配の女性のうつ病へのテストステロンの寄与は不確実です。このレビューは、閉経後女性の内因性テストステロンの血液濃度とうつ病との関連を調査するために実施されました

[METHODS]We searched Ovid MEDLINE, EMBASE, PsycINFO, and Web of Science databases for observational studies with at least 100 community-dwelling participants. The results were categorised by study design, and the reporting of total, bioavailable and free testosterone findings is narrative

[方法]研究デザインによって分類され、合計、バイオアベイラブル、無料のテストステロンの所見の報告は物語です。これらは、6つの断面および2つの縦断的研究を説明しました。テストステロンは、含まれているすべての研究で免疫測定法によって測定されました。断面または縦断的研究では、総テストステロンまたは遊離テストステロンとうつ病の間に関連性は見られませんでした。バイオアベイブルテストステロンと事件の抑うつ症状との間の有意な関連性は、1つの研究で少なくとも21年の閉経後の女性に限定されていました。横断的研究のほとんどは、国家集団を代表するものではなく、ランダム選択が不足していました

[CONCLUSIONS]This systematic review does not support an association between testosterone and depression in postmenopausal women. However, as the included studies had substantial methodological limitations, studies of community-based samples, employing validated instruments for depression and precise measurement of blood testosterone, are needed to address this knowledge gap.

[結論]この系統的レビューは、閉経後の女性のテストステロンとうつ病の関連性をサポートしていません。しかし、含まれている研究にはかなりの方法論的な制限があったため、この知識のギャップに対処するには、うつ病の検証済み機器と血液テストステロンの正確な測定を採用したコミュニティベースのサンプルの研究が必要です。

現状では女性の更年期障害においてはエストロゲンやプロゲステロンの定量

LOH症候群においては遊離テストステロンの定量から診断、治療に至ります

ホルモン補充療法についてはLOH症候群におきましては泌尿器科での治療となります

加齢とうまく付き合い体とも対話をしていきたいですね

1)日本産科婦人科学会HPより抜粋

2) Hemachandra ChandimaIslam Rakibul MBell Robin JSultana FarhanaDavis Susan; Maturitas 2022Dec06 Vol. 168

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SM(ソーシャルメディア)と私たちの生活の影響を考える

コロナ禍において私たちの生活は大きく変化しました

在宅における仕事や学習機会の増加。web会議やオンライン診療の拡充など良くも悪くも時代が音を立てて変化する速度は想定よりも早くこの変化についていく、対応することは私たちにとって大きなストレスであったことは間違いありません。Glossomにおける「スマホでの情報収集に関する定点調査」では2019年以降毎年利用時間は伸び続けており2021年の調査では10代から70代1442人の日本人における1日あたり利用時間は「136分」と前年度より10分近く利用時間は増加しています。とても便利なソーシャルメディア、健康的側面としてはどのような影響があるのか新しい論文をご紹介いたします

Taking a One-Week Break from Social Media Improves Well-Being, Depression, and Anxiety: A Randomized Controlled Trial1)

ソーシャルメディアから1週間の休憩を取ると、幸福、うつ病、不安が改善される:ランダム化比較試験

INTRODUCTION

The present study aimed to understand the effects of a 1-week break from social media (SM) (Facebook, Instagram, Twitter, and TikTok) on well-being, depression, and anxiety compared with using SM as usual. We also aimed to understand whether time spent on different SM platforms mediates the relationship between SM cessation and well-being, depression, and anxiety.

本研究は、ソーシャルメディア(SM)(Facebook、Instagram、Twitter、TikTok)からの1週間の休憩が、通常のSMを使用した場合と比較して、幸福、うつ病、不安に及ぼす影響を理解することを目的としています。 また、さまざまなSMプラットフォームで費やされた時間が、SMの停止と幸福、うつ病、不安との関係を媒介するかどうかを理解することも目的としました。

METHODS

We randomly allocated 154 participants (mean age of 29.6 years) to either stop using SM (Facebook, Twitter, Instagram, and TikTok) for 1 week or continue to use SM as usual. At a 1-week follow-up, significant between-group differences in well-being (mean difference [MD] 4.9, 95% confidence interval [CI] 3.0-6.8), depression (MD -2.2, 95% CI -3.3 to -1.1), and anxiety (MD -1.7, 95% CI -2.8 to -0.6) in favor of the intervention group were observed, after controlling for baseline scores, age, and gender.

SM(Facebook、Twitter、Instagram、TikTok)の使用を1週間停止するか、通常どおりSMを使用し続けるために、154人の参加者(平均年齢29.6歳)をランダムに割り当てました。 1週間のフォローアップで、幸福度(平均差[MD] 4.9、95%信頼区間[CI] 3.0-6.8)、うつ病(MD -2.2、95%CI -3.3〜 -1.1)、およびベースラインスコア、年齢、および性別を制御した後、介入群を支持する不安(MD -1.7、95%CI -2.8〜-0.6)が観察されました。

RESULTS:

The intervention effect on well-being was partially mediated by a reduction in total weekly self-reported minutes on SM. The intervention effect on depression and anxiety was partially mediated by a reduction in total weekly self-reported minutes on Twitter and TikTok, and TikTok alone, respectively. The present study shows that asking people to stop using SM for 1 week leads to significant improvements in well-being, depression, and anxiety. Future research should extend this to clinical populations and examine effects over the longer term.

幸福への介入効果は、SMに関する毎週の自己申告時間の合計の減少によって部分的に媒介されました。 うつ病と不安に対する介入効果は、TwitterとTikTok、およびTikTokのみで、それぞれ毎週の自己申告時間の合計の減少によって部分的に媒介されました。 本研究は、SMの使用を1週間停止するように人々に求めることは、幸福、うつ病、および不安の有意な改善につながることを示しています。 将来の研究では、これを臨床集団に拡張し、長期的な影響を調べる必要があります。

考察:当研究はSNSを1週間休む集団81人(介入群)と通常通り利用する集団71人(対照群)に1:1でランダム割り付けられたコントロール試験である。幸福への介入効果はベースライン時と1週間後にWEMWBSにてうつ症状をPHQ及び不安症状についてはGADを用いてベースラインからの変化量を検討したものである。抑うつ・不安症状と混在化しやすいものは匿名性が高いTwitterやTikTokにより作業時間減少ととも症状改善を認めることは依存度が高いほど抑うつ不安症状の増悪につながるリスクも存在する

便利であり無限の可能性を秘めているソーシャルメディアとの付き合い方は脳における視覚野や目の網膜への刺激から睡眠障害、スマートフォン利用によるストレートネックにおける肩こり、眼精疲労、頭痛といった自律神経症状。身体化症状として頭痛の鑑別のなかで以前は筋緊張性頭痛や片頭痛から身体化症状としての頭痛や器質性疾患を評価検討しておりましたが、最近では筆頭にストレートネックにおける自律神経症状としての頭痛の頻度が外来では多く感じられております。Riskという言葉は日本語であるとネガティブな印象がございますが、中立性があります。ソーシャルメディア利用も利便性や遊戯性ときにリラクゼーションといったもの他者とのオンラインを介した感情疎通性の構築など自分自身にとっての正の面と健康被害といった負の面の使い分けならびに依存しない仕組みつくりが求められています。適度な付き合いかたを私自身も模索していきたいです

1)Jeffrey Lambert, et al; Cyberpsychol Behav Soc Netw. 2022 May;25(5):287-293.

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正看護師・准看護師 募集

仕事内容は外来業務のサポート(受付・簡単な電子カルテ操作・電話対応・血液検査(外注))

勤務時間 火曜日(14:00-19:00)

     金曜日(14:00-18:00)

     可能であれば水曜日も応相談(15:00-18:00)

給与1600円から (年次昇給あり)

・交通費全額支給 

【年齢性別不問】

准看護師及び看護師資格をお持ちの方

医療行為は一般採血業務(1日5件から10件程度)

小児や化学療法を受けられている難しいかたはいらっしゃいません

また点滴を含めたルート確保はなし

令和2年4月に開院した。新しいクリニックです

女性が多く、温かい雰囲気のなか私服で皆様お仕事をされています

通院の患者様は10代から90代まで幅広く、地域密着型のクリニック

50代の看護師さんも活躍頂いております

精神科未経験であっても興味がある方は、臨床をしばらく離れていた方も現在勤務されておりますので丁寧に仕事の流れをお伝えできることかと思います

心の不安は誰しもが経験し得る病気です。私たちと一緒に患者さまをお迎えし元気になられていく職場に参加されませんか?お気軽なご連絡をお待ちしております

※午後は外来で患者様が多い為、午前中に下記までお電話・メールにてお問い合わせをお願い致します。