頭痛を引き起こす原因は様々なものがあります
精神科領域ではうつ病や不安障害、自閉症スペクトラム障害の方に多い印象があります
頭蓋内占拠性病変、脳の腫瘍や血管腫。過去の出血後における血種などによるもの
また、偏頭痛のように脳血管における収縮不全(一部の血管が拡張したままの状態)。
髄膜炎や帯状疱疹、エピソードのない外傷、神経変性疾患
原因を探していくことが治療の入り口としましては大変重要です
どこをまず受診したらいいのかと尋ねられたら、神経内科や脳神経外科をお勧めします
検査に至るがどうかは現場の医師判断になりますが、画像検査も診断への近道となります
町医者になってから頭痛の治療に関わることが多いです
年齢層も幅広く、学童期から老年期。女性が多い印象です
きっかけはワクチン接種であったり、コロナ罹患がありますが果たして因果関係があるのかどうかは数年から数十年のコホート研究を待たなくてはいけません
一方で治療者としては目先の症状緩和についてなんとかして対応したいと考えておりますが、私は頭痛のエキスパートではありませんが予防薬と治療薬の仕分けをしながら対応していきます。治療というものはこの時代、医師からの提案と患者様希望を摺合せていくshared decision makingのベースとなるのは治療のガイドラインです
これはインターネットでも閲覧印刷が可能でありますし、大概の疾患については購入も可能です。よくならないご自身の内科領域を含めた疾患についてはガイドラインを参照になって医師と一緒に治療の整合性をすり合わせそこに専門医の治療経験を上乗せしていくことがあらゆる疾患における治療の奏効率を引き上げていくことと、医療機関選別に繋がることでしょう。本日は頭痛に関する新しい論文のご紹介となります
Association between dietary habits and the risk of migraine: a Mendelian randomization study
食習慣と片頭痛のリスクとの関連性: メンデルランダム化研究
OBJECTIVE : The important contribution of dietary triggers to migraine pathogenesis has been recognized. However, the potential causal roles of many dietary habits on the risk of migraine in the whole population are still under debate. The objective of this study was to determine the potential causal association between dietary habits and the risk of migraine (and its subtypes) development, as well as the possible mediator roles of migraine risk factors.
目的: 片頭痛の発症に対する食事の誘因の重要な寄与が認識されています。 しかし、人口全体における片頭痛のリスクに対する多くの食習慣の潜在的な因果関係については、まだ議論の余地があります。 この研究の目的は、食習慣と片頭痛(およびそのサブタイプ)発症リスクとの間の潜在的な因果関係、および片頭痛危険因子のメディエーターの役割の可能性を明らかにすることでした
METHODS : Based on summary statistics from large-scale genome-wide association studies, we conducted two-sample Mendelian randomization (MR) and bidirectional MR to investigate the potential causal associations between 83 dietary habits and migraine and its subtypes, and network MR was performed to explore the possible mediator roles of 8 migraine risk factors.
方法 : 大規模なゲノムワイド関連研究の概要統計に基づいて、83 の食習慣と片頭痛およびそのサブタイプの間の潜在的な因果関係を調査するために、2 サンプルのメンデルランダム化 (MR) および双方向 MR を実施し、ネットワーク MR を実施しました。 8つの片頭痛危険因子のメディエーターの役割の可能性を探ります。
結果 : 複数の検査を補正した結果、遺伝的に予測されたコーヒー、チーズ、脂っこい魚、アルコール (赤ワイン)、生野菜、ミューズリー、全粒粉/全粒パンの摂取と片頭痛のリスクとの関連性の証拠が見つかりました。これらのオッズ比はさまざまでした。 現在の飲酒者の全体的なチーズ摂取量の0.78 (95% CI: 0.63-0.95) から、通常食事と一緒に飲む飲み物の0.61 (95% CI: 0.47-0.80) まで (はい + いいえと比べて変化します)。 一方、白パン、コーンフレーク/フロスティ、鶏肉の摂取は片頭痛のリスクと正の相関がありました。 さらに、白パン、全粒粉/全粒パン、ミューズリー、アルコール(赤ワイン)、チーズ、脂っこい魚の摂取に対する遺伝的傾向は、不眠症および(または)大うつ病性障害(MDD)のリスクの上昇と関連していた可能性があります。 いくつかの食習慣から片頭痛に至る経路の仲介者として機能します。 最後に、遺伝的に予測された片頭痛と飲酒の種類との間には負の関連があり、片頭痛と1日あたりのお茶の量には正の関連があるという証拠を発見しました
SIGNIFICANCE : Our study provides evidence about association between dietary habits and the risk of migraine and demonstrates that some associations are partly mediated through one or both insomnia and MDD. These results provide new insights for further nutritional interventions for migraine prevention.
重要性:私たちの研究は、食習慣と片頭痛のリスクとの関連性に関する証拠を提供し、一部の関連性が不眠症とMDDの一方または両方によって部分的に媒介されていることを示しています。 これらの結果は、片頭痛予防のためのさらなる栄養介入に対する新たな洞察を提供します。
具体的な食材があがると興味深い結果になりました
私が医師国家試験を受ける際には甲殻類、チョコレート、赤ワインが片頭痛のトリガーとなる食材であり頭痛がある人は控えましょうとご指導を受けました。
赤ワイン。チーズ。全粒粉や白パン(糖質)、油っこい魚がうつ病や不眠症ならびに片頭痛リスク上昇となるようです。どれもおいしい食材であることが悩ましいものです
私たちの食卓にならぶ不飽和脂肪酸を有する青魚は改善効果が高いかもしれません
- Xinhui Liu, Yuanyuan et al ; Frontiers in nutrition. 2023;10;1123657. pii: 1123657 #いま、日常生活にてお困り点はございませんか?#中原こころのクリニック #精神科 #心療内科#精神科訪問診療 #専門医 #うつ病 #発達障害 #パニック障害#統合失調症 #ADHD #ASD #引きこもり #認知症#武蔵小杉 #溝の口 #溝ノ口 #武蔵中原 ♯川崎市 #高津区 #中原区